宮古島の水のこと。日本でも珍しい硬水!
意外かもしれませんが、宮古島は古来は「非常に水の乏しい島」という位置づけでした。
これは、島全体がサンゴ礁が隆起してできた琉球石灰岩(珊瑚石灰岩)からなるためで、この琉球石灰岩は多くの気孔を含んでおり、雨が降ってもすぐに浸透し、地下水となるためです。
また、宮古島は平坦な地形で山も川もありません。
川から海に土が流れ込むことがないので、透明度の高い美しい海が保たれています。川がないため、水源は湧き水や地下水に大きく頼っていたそうです。
この地の年間2,200mm(3.6億トン)もの降水量は全国的に見ても高いのですが、50%が蒸発、10%が流出、40%が地下に浸透するため、特に農業用水に関しては、長年島民は干ばつとの戦いでした。この琉球石灰岩でろ過された40%(1.4億トン)はミネラル豊富な地下水として地下を流れています。
宮古島は、琉球石灰岩の下に、水を通しにくい島尻層泥岩があります。
この宮古島特有の地層を生かし、豊富な地下水をせき止めるため、地下ダムが作られることになったのです。「地下ダム」自体も珍しいのですが、宮古島の地下ダムは世界的に見ても相当大規模なようです。
地下ダムは、地下水の流れている帯水層を締め切ることにより地下水位を堰上げ、その水をくみ上げて利用しようとする施設です。
このダムができたことで農業用にも水を豊富に使うことができるようになり、農産物を安定して作れるようになったそうです。
宮古島に降る雨は水はけのよい蜂の巣状の琉球石灰岩層でろ過され、地下ダムへと流れていくのですが、この琉球石灰岩層をゆっくり通ることで、ミネラル成分が豊富な、素晴らしい水源となるのです。
日本のほとんどの地域は軟水ですが、宮古島は琉球石灰岩の地層をゆっくりと時間をかけ浸透していくため、マグネシウムなどのミネラル成分を多く含んだ硬水となります。
水に含まれるミネラル分の中のカルシウムとマグネシウムの合計含有量を数値で表したものを硬度といい、WHO(世界保健機関)が分類していますが、宮古島の原水は、なんと300㎎/lと、超硬水です。
(ちなみにの硬水の代名詞のようなエビアンの硬度は304mk/lだそうです。)
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※参考 WHO(世界保健機関)の基準
硬度(mg/l)=(カルシウム量mg/l×2.5)+(マグネシウムmg/l×4.1)
0~60mg/l未満:軟水
60~120mg/l未満:中程度硬水
120~180mg/l未満:硬水
180mg/l以上 :非常な硬水
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このようにミネラルが非常に多く含まれた宮古島の水。
この地で育つ植物がミネラル豊富であるのもうなずけますね。
コーラルコミュニケーションズのアロエベラが、ミネラル豊富なのは宮古島の土壌とこの水源があるからなんです。
余談ですが、99年4月より硬度低減化事業(ペレット法)により、原水のままだと超硬度のお水を、島民の方が日常で使う水道水では中程度の硬水、硬度90~100mg/lにまで低減することが出来たそうです。