オリーブオイルと健康について
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心疾患などのリスクが少ないと注目されている「地中海食」をご存じでしょうか。
地中海食とは、イタリア、ギリシャ、スペインなど、地中海沿岸の国々の人が食べている伝統的な料理のことです。
その特徴は、野菜や果物を豊富に使うこと、オリーブオイルやナッツ、豆、全粒粉など未精製の穀物をよく使うこと、魚をよく使うことなどがあげられます。
1985年、アメリカのある大学の博士が、世界7か国で行った疫学研究があります。
その中で、地中海沿岸の国では、高脂肪食を食べているにもかかわらず、血中コレステロール値が低く、動脈硬化による狭心症や心筋梗塞、脳血管障害などの冠動脈疾患が少ないことが報告されたのです。
また、心筋梗塞を起こした後の人を対象とした、フランスのリヨンで行われた研究でも、5年間の追跡調査から、死亡率が明らかに少なくなったことが報告されています。
こういった各国での研究により、健康食として地中海食に注目が集まったのです。
地中海食でほぼ毎食使用されているオリーブオイルは、不飽和脂肪酸を多く含んでいることが健康につながっていると考えられています。特にオリーブ果実を絞っただけの、科学的処理を行わない、エクストラバージンオリーブオイルは認知症の発症を防ぐということも明らかとなっています。
油は人間が生きていくために欠かせない3大栄養素の一つです。※3大栄養素とは炭水化物、タンパク質、そして油(脂肪)です。
油の主成分である脂肪酸は、常温で固形(バターやラード、牛脂など)の飽和脂肪酸と、常温で液体(オリーブオイルやごま油など)の不飽和脂肪酸に分けられます。
飽和脂肪酸=常温で固体ということをイメージすると、私たちの体内でも固まりやすい性質があると考えられ、肉類などを過剰摂取すれば血液ドロドロ状態になって心筋梗塞などに罹患しやすくなるのです。これは納得できますね。
不飽和脂肪酸はさらに、一価不飽和脂肪酸(オメガ9系)、多価不飽和脂肪酸(オメガ6系、オメガ3系)と分けることができ、その種類によって様々な働きがあります。
オリーブオイルはこの一価不飽和脂肪酸(オメガ9系)で、HDL(善玉)コレステロールを下げずに、LDL(悪玉)コレステロールだけを除く働きがあり、動脈硬化や高血圧の予防に効果があるといわれています。腸の働きを活性化し、便秘予防にも効果があります。
105歳まで医療の最前線に立ち続けた聖路加国際病院の故・日野原重明先生も、毎朝オリーブオイルを飲んでいたそうです。
エキストラバージンオリーブオイルは食後血糖値を50mg/dl以上下げることが報告されており、摂取量の目安として、1日に大さじ1~2杯(15~30ミリ)ぐらいが適量です。
ただ、酸化した油は体にとっては毒です。
オリーブオイルを選ぶときは高品質の加熱処理をしていないもの、新鮮なもの、開封したら早めに使い切ることも同時に意識しましょう。
コーラルで取り扱っているスペイン産のエクストラバージンオリーブオイルは非加熱製法で加工し、酸度が0.3%と極めてフレッシュで高品質なエクストラバージンオリーブオイルです。トマトとアロエベラジュース、そしてこのオリーブオイルを加えたスムージーはおすすめです。